FRAGMENT03:
About "Discolor"
-"ディスカラー"とは-
Discolor = カスタム機
"ディスカラー"とは一般的に特殊なカスタムを施されたエンボディフレームを指す名称である。
機体そのものの識別コードは変えない(≒機体特性は変わらない)まま、一部の外観や色を変えた機体であり、
「元の色を損なった(=品のないカスタム)」を示すスラングである。
元来否定的、批判的な意味を込めて使われる言葉だったが、次第に意味が変化し、今日では単なるカスタム機程度の意味合いで使用されている。
"Discolor"の後には色の名前が付けられ、それは外観を飾る色から連想されることが多い。
そのカスタム度合いは様々で、単なるステッカーチューン程度の物から本格的な機体改造まで、幅広いカスタムがDiscolorと呼ばれる。
また、機体の出自を秘匿したい場合に製造者自らがDiscolorを名乗ることで、「本来の製造者とは無関係である」ことを言外に含めることもあるがあまり意味はないようだ。
■Discolor【唐紅】とスーサイドボット
ONI(OMNI Neuron Industry)社が開発した汎用エンボディフレーム「童子」をカスタムした機体。
UMA(Unidentified Malevolent Arms)として扱われ、その製造元は不明とされているが、ONI社が自社開発した機体である。
ONI社が得意とする神経系の拡張機能に重点が置かれており、まるで操者が複数いるかの様にボット兵装を操ることができる。
専用装備として「スーサイドボット【ライジン】」が用意されており、これはその名の通り相手に突っ込んで自爆する兵器である。
【ライジン】は【唐紅】によって精密に操られ敵へと突撃する。
ボットの自爆は神経系を拡張された操者には「死」をフィードバックするため、ボットが自爆する度、操者の脳は過大なストレスに晒されることとなる。
ONI社はこの技術を一般化するため、フィードバックへのフィルターを開発中だが目下苦戦中である。
■Discolor【青藍】とアクセラレートボット
【唐紅】と同じくONI社によって開発された「童子」のカスタム機体であり、こちらもUMAとして運用される。
【唐紅】と同時運用をコンセプトとして開発され、より守備的、指揮官的役割を担っている。
専用装備として「アクセラレートボット【フウジン】」が用意され、これは神経系に過負荷をかけることで一時的に操者の脳を「加速」することで"ネットワーク"内での速度を高めることができる。
攻撃のため無防備になりやすい【唐紅】を守るため、戦場では常に移動して敵を引き付けたり、両腕に配されたシールドで敵と【唐紅】の間に割って入る戦い方を期待されている。
脳への多大な負荷により操者の脳は焼き切れ、一度の出撃で廃人となる者も多発している。
前線指揮官などいくらでも代わりがいるのだ。